2017年度 ~指導者研修会報告~



 2018年1月21日(日)2017年度指導者研修会を開催しました。

 今年の研修会は、2014年度に開催した内容の続編で今まで感覚で指導して
 いたマーチング活動を数値化することによる科学的な活動を導入する貴重な内
 容となりました。



 

 【日程と主な内容】

  日 時 2018年1月21日(日) 13時00分~15時30分

  場 所 エッサム神田

  内 容  『テーマ』 M&Mにおける経験者と未経験者の違いについて(続編)

              ~トレーニング方法の提案~

  講 師 早田 剛(IPU環太平洋大学 体育学部健康科学科 准教授)

      中家淳悟(IPU環太平洋大学 マーチングバンド部 監 督)

 

開講式の後、早速講義に入りました。



1.自己紹介
 ユーモアたっぷりに両先生とも自己紹介して
   下さいました。
   特にIPU環太平洋大学は12名からスター
   トし、短期間で120名を超える部員数とな
   り、小編成から大編成への移り変わりによる
   体験談をお話し頂きました。

 


2.研究の目的

2014年に続き今回もテーマとして取り組まれている研究については
    その大義に『マーチングの普及』があります。
    マーチングの学術的な確立をするために様々な研究を手がけられていて
    今回は過去の経験や知識・感覚での指導を数値化し、根拠に基づく指導
    法の検討や有効なトレーニング方法を見いだすことを目的とした研究が
    行われていました。

 

3.研究事例紹介

 
     a.ストレートレッグとバイシ 
       クルステップとの違い
  検証では股関節、膝関節、足
  関節の曲がり具合を比較する
  ことによる数値化された結果
  をグラフで見てその変化を知
  ることが出来ました。

 

 

 

 

    b.ストレートレッグにおける経験者と未経験者の違い

膝を曲げて速度について行く事がわかり、
姿勢が変化してしまうため統一性が取り
にくいことがわかりました。


※この検証は優位性を出すため
        のものではありません。






  4.その他

    マーチングに関する障害や現在のトレーニング方法から有効なトレーニング
    方法への変革など具体的な数値を参照しながら学ぶことが出来ました。
    また、今後迫りくる少子化問題や外部講師・外部顧問制度の対応出来る人材
    確保などについての提言やマーチング人口を増やす工夫と共に減らさない工
    夫など視点を変えた講義の内容に参加した皆さんも再確認が必要だと感じた
    大変有意義な研修会でした。
 
    では各自が講義の内容から身近に感じた事を質問していました。

 

 

 5.アンケートから (抜 粋)

 本研修会も参加された皆さんにアンケートを採らせて頂きました。
   a.個人会員21名  団体会員15名  その他12名

   b.研修会参加へのきっかけ
    ・昨年も参加し、たいへん勉強になったので
    マーチングについてより深く考えたいと思い参加いたしました。
    マ協、関東支部の案内を見て
    HPを見て興味がわいたため。マーチングのことをどのように
     プレゼンするのか気になったため。
    他団体の練習や考えを知りたいと思ったため。
    マーチングトレーニング方法を学び、明日からの指導に生かせるように
     考えた。

c.研修会の感想

      特に研究意義、マーチングの普及の話は興味深かったです。マーチン
      グが教科書にも載るよう、底辺の私達もがんばり続けようと思いま
      した。また、これからのトレーニング方法(特にブラジル体操)は
      早速取りくみたいといます。
    ・”科学的にMMを考える”ということでとても興味深く聞かせていた
      だきました。子どもたちにより良いマーチングをやっていけるよう、
      また研修会に参加したいと思います。
    ・バイオメカニクスの観点からマーチングを科学する。こういった研究が
     あることにおどろき、研究内容もとてもおもしろかった。今後のマーチ
     ング普及に欠かせないと感じた。次の研究報告もぜひ聞いてみたいです。
    ・トレーニングを見直すきっかけにもなりました。マーチングを科学的に
     研究している内容でしたので、今後の研究や発表も楽しみになりました。
     小学生の傷害率の高さが気になります。重い、だけでは楽しめないです
     ね。
    ・今まで感覚でやってきた部分がありましたが、練習方法やメニューを考
     えて、また、分析し、組んでいくことの大切さが分かりました。開催あ
     りがとうございます。
    ・マーチングというスポーツを感覚的なものではなく、科学という学問の
     面で本格的に分析している事を知り、マーチングに対する考え方の違い
     に驚き、感動しました。
     今回学んだ全てをしっかり同学年に共通認識してもらい、良い後輩指導
     に努めたいと思います。貴重なお時間ありがとうございました。

   d.今後開催してほしい講習などの要望

   トップバンドの具体的な練習方法。
    貴重な講習、研修会どうもありがとうございました。
   ・部活動問題が学校現場では大きな問題として取り上げられています。
    顧問の先生方のワークバランスと生徒の技術向上のバランスを考える
    機会を設け、マーチング活動環境の保全を目指してほしいです。
   ・「理学療法士であるマーチングライセンス所持者」を活用してください。
    今日の研修でとても感じました。
    学校指導を行っても、その重要性をなかなか理解されないことが多いので。
   ・Pyware3Dの講習会など
   ・バッテリーパーカッションにおける知識を科学的な観点からの考察を
    まとめた講習など開催して頂きたいです。
   ・私自身、教員ではなく一般の会社員であり、依頼を受け指導しておりま
    す。話に出たような「外部指導者向け」の指導講習会などあれば、ぜひ
    参加希望です。











これからも参加頂いた皆様やご覧頂いている皆様に有意義な研修会となるよう

頑張ってまいります。